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医療法人 コジマ会

ジャパン藤脳クリニック

メタボリック症候群

メタボリックドックをお勧めします

第1章

メタボリックシンドロームは、内臓脂肪症候群ともいいます。肥満体の人で皮下脂肪よりも内臓脂肪が多く、血圧や血糖値が高く、血液中の脂肪分が多い人のことをいいます。男性でウエスト85cm以上、女性でウエスト90cm以上の場合には腹部CT検査によるウエストラインのスライスで内臓脂肪が、100cm2以上であることが多く、これらの人は脳卒中、心筋梗塞などの病気になりやすく危険です。40歳以上の男性2人に1人、女性5人に1人がこの状態にあるといわれています。

動脈硬化の原因である肥満症、高血圧症、糖尿病、高脂血症のうち、この危険因子を1つ持つ人は、健康な人に比べて5倍、2つ持つ人は10倍、3~4つ持つ人は31倍心臓病になりやすくなります。

○内臓脂肪蓄積
腹囲(リラックスした状態で、軽く息を吐いたときのヘソ周り)
男性 85cm以上 女性 90cm以上
○高コレステロール血症
中性脂肪(トリグリセライド) 150mg/dl以上
      かつ/または
HDL(善玉)コレステロール値 40mg/dl未満
○糖尿病
空腹時血糖値 110mg/dl以上
○高血圧症
収縮期血圧 130mmHg以上
      かつ/または

拡張期血圧 85mmHg以上

以上のうち、3つ以上(場合によっては2つ以上)該当する場合をメタボリックシンドロームといいます。


肥満度について

BMI(Body Mass Index:体格指数)

体重と身長のバランスから肥満度を調べる方法  

BMI = 体重(kg) ÷ 身長(m)2

標準体重 = 身長(m)2 × 22


やせ

18.5未満

適正

18.5~25未満

肥満症

25以上

(日本肥満学会)


カロリーの摂取目安

・1日の消費カロリー

軽労働の方 → [25~30kcal] × [標準体重kg]

中労働の方 → [30~35kcal] × [標準体重kg]

重労働の方 → [35~45kcal] × [標準体重kg]

ちなみに、身長170cmの人の場合標準体重は、1.7×1.7×22=63.58kgです。もし、オフィスワークであれば、1日の摂取カロリーは、63.58×25~30=1,589.5~1,907.4 約1,750kcalです。

摂取カロリーが多いようであれば、運動したり、ダイエットマシンなどを活用し、消費カロリーを増やし、メタボリックシンドロームに打ち勝ちましょう!

(散歩30分間 85kcal、ウォーキング30分間 140kcal、平泳ぎ30分間 370kcal)

内臓脂肪を蓄積しやすい人

・満腹まで食べる

・甘いものが好き

・野菜が嫌い

・間食をよくする

・運動不足


メタボリックシンドロームを防ぐには、

・脂質→55g以下

・コレステロール→300mg以下

・塩分→10g以下

・食物繊維→30g以上


バランス良い、規則正しい食生活を心がけましょう。また、小太りは正常体重より長生きするというデータもありますが、痩せ過ぎも危険です。偏りなく1日に30品目の食材を食べて、運動することが大切です。

血圧の話

私が生まれた頃は、年齢+90mmHgが血圧の正常値といわれていました。二十数年前、私が医師になった頃は、160/90mmHg以上を高血圧と診断していました。しかし、現在正常血圧は、図のように130/85mmHg未満であり、良い血圧といえるのは、120/80mmHg未満であります。上の血圧(収縮期血圧)は、心臓が収縮して血液が拍出された時の圧力値です。下の血圧(拡張期血圧)は、心臓が次に拍出するまでの間に血液を貯めるために拡張している時の圧力値です。上の血圧は、一瞬その圧力が血管に加わりますが、下の血圧は、継続的に加わっています。いつも患者さんに「上の血圧が高いと血管が切れて、脳出血をおこし、下の血圧が高いと動脈硬化が進んでしまう」と説明しています。それはなぜかというと、私達の身体は、慢性的に圧力が加わっていると指にペンダコができるように、血管壁も硬く、厚くなるからです。

降圧目標は、高齢者140/90mmHg未満、若・中年者135/85mmHg未満です。高血圧は、メタボリックシンドロームの1つであり、高血圧にならないよう塩分の摂りすぎに注意しましょう。適度な運動は、血圧を降下させます。


脈拍の話

脈拍について正常は、1分間に60~100回で、規則正しく拍動しています。60回以下の場合を徐脈、100回以上の場合を頻脈といいます。心臓は電気刺激が規則正しく送られて、心房と心室が交互に収縮して血液を送り出すポンプの役割をしています。この電気刺激が不規則になると、不整脈になります。場合によっては、ペースメーカーにより電気刺激をつくらねばならない状態もあれば、心房が不規則に動いている心房細動や、心筋梗塞により心室が痙攣する心室細動など、さまざまな不整脈があります。

最近学んだことは、心拍数が多いと心臓の病気による死亡率が高くなることです。血圧が高い場合よりも、脈拍が多い方が死亡率は高く、血圧も高く、脈拍も多い人は、正常の人と比較すると死亡率は3倍以上です。心拍数は、1分間70回前後が望ましいことがわかってきました。通常心拍は、ノンビリしているときは少なく、激しく動いたり、精神的なストレスがかかると、心拍数が多くなります。太っていることは、心臓の負担となり心拍も増え、冠動脈の動脈硬化が進行します。肥満を防ぎ、ストレスをためないようにしましょう。

糖尿病の話

昔から甘い物を食べ過ぎると、糖尿病になるといわれています。私達の血糖値は、何も食べずに5時間以上経過した空腹の時には110mg/dl以下が正常で、食後であっても140mg/dl未満でないと正常とは言えません。もし、200mg/dl以上になるようであれば、あきらかに糖尿病です。また、140mg/dl以上200mg/dl未満の人は、糖尿病の傾向があるといえます。

カロリーを摂りすぎると、脂肪が体内に蓄積されていきます。肥満症や血液中の脂肪分が多い状態では、インスリンの働きが悪くなり、血糖値がだんだん高くなり、長年のうちに身体が高血糖状態になれてしまい、悪循環になるのが糖尿病の本態です。

気づかずに放置しておくと脳卒中になったり、失明したり、腎不全に陥る恐ろしい病気です。

糖尿病の治療には、規則正しいカロリー制限と、カロリーを消費するための運動が大切です。もし、糖尿病の傾向があるのなら、食べすぎに注意し、運動不足を解消して肥満を防ぎましょう。血糖値は食後には高くなり、空腹時には低くなり変動します。正確な診断をするには、グリコヘモグロビンA1C(赤血球に染み込んでいる糖分)をチェックしましょう。

血液の脂肪分の話

私達の血液中にも脂肪分があります。血液を採取してみると、血液中の脂質が多いと図のように脂肪分が、浮かんでいるのが観察できます。この浮かんでいる脂肪分のほとんどは、中性脂肪(トリグリセライド)で、トリグリとも呼んでいるものです。この中性脂肪は、脂肪分が多い食事をすると高くなります。このため1日の脂質摂取量は、55g以下におさえましょう。その他の脂肪分であるコレステロールには、大きな分子のコレステロール(善玉HDLコレステロール)と、小さな分子の(悪玉LDLコレステロール)があります。善玉HDLコレステロールは、悪玉LDLコレステロールを掃除する役割があり、悪玉LDLコレステロールは、血管壁に染み込んだりして、動脈硬化を進行させるといわれています。これら 血液中の脂肪分が多いと、血管にあぶらかすが詰まって心筋梗塞や脳梗塞の原因となります。このため1日のコレステロール摂取量は、300mg以下におさえましょう。コレステロール値の高い人は、卵の卵黄1つに210mg以上のコレステロール(牛ヒレ肉300gと同じ)が含まれていることを忘れずに注意しましょう。

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