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頚椎の構造と病気

 正常な頚椎は、緩やかな前湾曲があり、 このため頭の重心は身体の中央(両肩の上)に位置することができ、 頭の重みを上手く受け止めることに適しています。

 ストレートネックは、頭の重心が前方に 位置し、これを支える筋肉(僧帽筋など)に約3倍の負担がかかり頭痛、首 や肩コリの原因になります。

 後縦靭帯骨化症は、東洋人に多く約3%の人 に認められ、50歳頃から発症することが多く、2対1で男性に多く認められます。 遺伝、糖尿病、肥満などの関与が考えられますがはっきりした原因は不明です。

正常な頸椎
ストレートネック
後縦靭帯骨化症

 頚椎は7個の骨により脊柱管という脊髄の通り道を 構成しています。脊柱管が狭くなることを脊柱管狭窄 症といいます。骨と骨との間には椎間板という軟骨が 存在します。椎間板が飛び出し(椎間板ヘルニア)脊 髄や神経を圧迫することがあります。

正常な脊柱管
椎間板ヘルニアによる脊柱管狭窄症
椎間板変性症

 椎間板軟骨が変性して(椎間板変性症)骨と骨の間 隔が狭くなると手指への神経が出ていく穴(椎間孔) が狭くなる椎間孔狭窄などもおこります。

 頚椎の病気では、無理な姿勢での作業や、重い荷物 をかついだり、転倒などの衝撃は禁物です。

 首を曲げるとその 側の椎間孔は狭く なります。首を伸 ばすと椎間孔は拡 がります。椎間孔 狭窄がある場合そ の側に首を曲げたままで寝てしまうと、手指にシビレ がでることがあります。その側の首を伸ばして寝るこ とをお勧めします。

首を支える筋肉

 頚椎の病気による異常事態が発生したり、「スマホ 首」などにより、姿勢が悪いことで筋肉に力が入った ままの状態になると、血行障害により乳酸などの疲労 物質がたまり、首の痛みがでます。このような異常事 態が発生すると、まわりで支える筋肉がカチカチにコ リ固まってしまいます。このコリや痛みには、頭や首 を支えている筋肉の強化トレーニング(弛緩と収縮) をおこない体質改善をはかることが重要です。頭や首 を支える筋肉には、深層部で支える筋肉と、表層部で 支える僧帽筋などの筋肉があります。深層部の筋肉は 毛細血管が豊富な赤い筋肉が多く、持久力に優れてい ます。この赤い筋肉はじんわりと時間をかけて負荷を 与えることで強化することができます。

深層部の筋肉
表層部の筋肉

 表層部の筋肉は、瞬発力は強いが、持久力に乏しく 疲労物質がたまりやすい白い筋肉が多くあります。 この白い筋肉は短時間に強い負荷を与えることで強化 することができます。深層部の筋肉は、姿勢保持筋と 呼ばれています。表層部の筋肉は長時間姿勢を保持す るには不向きです。姿勢を保持する深層部の筋肉を強 化することが大切です。

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